いつも本ブログをご覧いただきありがとうございます。 これまで本ブログでは、画像生成AIの驚異的な進化やクリエイティブへの活用法をメインに発信してきました。しかし最近、私は「AIという強力な力を、いかにリアルな現場の『負債』を解消するために使うか」という問いに向き合っています。
その一つの答えとして開発を続けているのが、多言語化SaaS『Lingualn(リンガルン)』です。今回は、最新のアップデート内容を例に、「AIツールがユーザー(現場スタッフ)にどう跳ね返り、どう体験を変えるのか」という視点で、開発ログをお届けします。
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インバウンド需要が回復し、街に活気が戻る一方で、飲食・観光の現場からは悲鳴が上がっています。特に深刻なのが「言語の壁」によるオペレーションの鈍化です。
多くの多言語化ツールは「いかにお客様(外国人)に正しく伝えるか」にフォーカスしています。しかし、実際にそのメニューを使って注文を受けるのは、英語が苦手な日本人スタッフであるケースがほとんどです。
英語だけで書かれた完璧なメニューを差し出されたとき、スタッフの脳内ではこんなことが起きています。
「お客様が指差したこの『Peperoncino』……うちのメニューのどれだっけ?」 「似た名前のパスタが2種類あるけど、どっちのことだろう……確認しなきゃ」
この「一瞬の迷い」が、接客のテンポを崩し、オーダーミスへの恐怖を生み、結果として現場の疲弊に繋がっていました。
この課題を解決するため、Lingualnでは「多言語メニューに日本語名をあえて残す」というアップデートを行いました。
日本語名の併記: 翻訳された外国語名の上に、元の日本語名を小さく、しかし明確に表示します。
ユーザーへの跳ね返り: スタッフは英語を読もうとする必要すらありません。日本語が見えるので、一目で商品を特定できます。
現場の変化: 指差し注文に対して、スタッフが確信を持って「はい、マルゲリータですね!」と即答できるようになります。
AIによる高精度な翻訳を提供しつつ、あえて日本語を残す。これは「翻訳ツール」ではなく、**「接客を円滑にする道具」**としてのLingualnのこだわりです。
もう一つ、地味ながら強力な改修を行いました。管理画面における「必須項目」の明示です。
これまでのUIでは、入力を忘れて保存ボタンを押した際にエラーが出て、ユーザーをガッカリさせてしまう場面がありました。 そこで、入力が必要な箇所には赤い文字で「Required(必須)」というラベルを設置しました。
ユーザーへの跳ね返り: 「何を、どこまで埋めれば完了するのか」が直感的に分かります。
現場の変化: ITに不慣れなスタッフでも、赤い文字を埋めるだけで、わずか3分でメニュー登録を完結できるようになります。
「AIツールは難しい」という先入観を、徹底した引き算のUIで壊していく。それが現場の負担を減らす最短ルートだと考えています。
Lingualnは、まだ完成された製品ではありません。現場の皆様と一緒に、毎日「もっと楽にできるはずだ」と試行錯誤している最中です。
そこで今回、さらに10社限定で追加テスターを募集することにいたしました。
応募方法: 私のX(旧Twitter)のDMまで、「テスター希望」とメッセージをお送りください。 ※丁寧なサポート体制を維持するため、先着10社に達し次第、締め切らせていただきます。
AIを「未来の夢」で終わらせず、今日の現場を救う力に変える。 その挑戦を、あなたのお店から始めてみませんか?